パパ育休 – 180日間の育児奮闘記
この会社でシステム課という部署に所属し、会社のパソコンやネットワークの管理などを担当しております。今回の社員コラム執筆にあたり、さて何を書いたものかと思案しましたが、不動産会社勤務の社員らしく自分の知識と経験からお話しできるシンプルなテーマにしました。
数年前より「IoT」(アイオーティー:Internet of Things)という言葉を見かけるようになってきました。
もの凄く簡単に言うと「物」を「インターネット」とつないで活用しようとすることで、今回のテーマにした不動産で例えれば、エアコンなどの家電をネットに繋いでもっと便利で有効な使い方をしようという考え方です。 現在は「スマート〇〇」といった呼称で紹介されることが多いかと思います。
以前から興味があったので、私個人の自宅で実践し始めたスマートホームをご紹介しようと思います。
<スマートホームの初歩はまずは音声認識から>
スマートホームの最初の段階で必要なものは、①自宅のWi-Fi環境(ネット環境)②スマホ③スマートスピーカー④スマートリモコン。とりあえず最初にこの4つがあれば「スマートホーム」というものを体感できると思います。
Wi-Fiやスマホの説明は必要ないと思うので省きますが、まずキーとなる「スマートスピーカー」を購入する段階の話をしたいと思います。
CMで見たことあると思いますが、
「アレクサ! 今日の天気を教えて?」
「OKグーグル 今日の予定は?」
と声をかけるとネットに接続された小さい可愛らしいスピーカーが音声で答えてくれるものです。
スマホ自体音声で検索される方も増えてきましたが、あの機能をマイクとスピーカーのセットにした商品ですね。 私は20年以上のappleユーザーなので「Hey! Siri」でお馴染みのapple社の「HomePod」を購入しました。
私の音声認識の知識が10年ほど前で止まっていたので、音声(人の声)の認識率がどうなのだろう?と不安でしたが、スマートスピーカーはすこぶる快適でした。
いちいち本体やリモコンでボタン操作することなく声のみで、好きな音楽をかけられるし、ボリュームもコントロール可能。天気予報やニュース、時刻を読み上げてくれたり(朝着替えながら聴いています)、アラームやタイマーなどもかけてくれます。また、簡単な調べ物は答えてくれるか検索結果をスマホに送信してくれるといったとても便利な機能付きです。
手で操作しなくてよいというのは、想像していたものよりかなり利便性のよいものでした。
手が空いていなくても対応できるし、リモコンを探す手間も省ける。同音異義語や英単語の識別などまだまだ難しい面もありますが、日常的な「ながら作業」には非常に便利な代物です。
<魔法の様なスマートリモコン>
そして「スマートホーム」の要「スマートリモコン」です。
私が購入したスマートリモコンは、一辺が7㎝の正方形で厚さ2㎝くらいの「はんぺん」をふた回り小さくしたようなプラスチック製のものです。壁などにかけて部屋のWi-Fiに接続して使用します。
さてこれは何をするものか?
馴染みがない方が多いと思いますが、簡単にいうと家電のリモコンの情報を読み取ったスマホアプリから家電製品を操作することができます。
やり方は簡単で、例えばエアコンを設定する時
スマホで対応アプリを開く→新しい家電を追加する「+」ボタンを押す→スマートリモコンに向かってエアコンのリモコンを向けてどれかボタンを押す
これだけで登録完了です
私の部屋では一瞬で東芝のエアコンと判断し、そのあとはスマホの画面からエアコンの操作をできるようになりました。対応する機器のみという縛りはありますが、有名メーカーのものなら大概大丈夫そうです。
現在私の部屋でスマホから操作できるものとして~
・エアコン(運転開始や停止、冷暖房除湿切り替え、温度操作)
・照明(点灯、消灯:明るさ調整機能のあるものなら調整もできます)
・カーテン(自動的に開け閉めできる機械をセットしています)
~などがあり、赤外線をつかったリモコン操作が可能です。
確かに凄く便利です。しかしこれだけでは昔からあるリモコン機能をまとめられるマルチリモコンと大差ありません。これに先ほどのスマートスピーカーを連携させることで、スマートホームらしくなっていきます。
<ここから未来→スマートホーム>
ここからがスマートホームとしての特徴となっていきます。
最近のiPhoneには「ショートカット」と呼ばれるアプリが標準で入っています。これを利用すると先程スマホでリモコン操作した事項を、スマートスピーカーを通じて「声」だけで操作できるようになります。
ショートカットアプリを開けて「アクションを追加」と操作すると、スマホで操作された履歴が出てきます。(操作したアプリのアイコンと操作した簡単な内容が表示されます)
例えば私の場合リモコンアプリのマークに
「寝室エアコンに電源を入れるを送信」と表示します。これをタップして任意のキーワードとして「エアコンをつけて」とテキスト登録します。
そうするとスマートスピーカーに入力したテキスト通りの「エアコンをつけて」と声をかけると特にスマホやリモコンを触ることなく、エアコンの電源が入る様になります。
斯様に、リモコンアプリで操作したものに全て任意のキーワードをつければ声だけで操作できるようになります。 エアコンの温度を上げたり下げたり、テレビのチャンネルやボリューム操作なども登録さえすれば声だけでできるようになるのです。
人によっては「なんだリモコン操作するだけのことだろ、無精がすぎるんじゃないか?」なんて思われるかもしれませんが、ちょっと想像してみてください。
例えば料理をしていてリモコンを触れない時とか、お子さんを抱っこしながら寝かしつけている最中など、手が離せない場面で家の中の家電製品の殆どを声だけでコントール出来たらどうでしょう?
小さなことですが非常に助かる局面が多いと思います。もっと言えば身体の不自由な方などいらっしゃれば尚更です。リモコンに手を伸ばしたり、探す必要すら無くなります。
<更に便利に「進化」していける>
これだけに止まらないのがスマートホームの凄いところです。更に便利な使い方があります。
スマホの元からある機能や、下記の機能を組み合わせて複雑な操作もシーンに合わせて登録した複数の内容を同時併行して行うことができます。
スマートリモコンは小さいですが、これに温度、湿度、照度、人感センサーが内蔵されています。この機能を利用(きっかけに)することで様々なことができる様になります。
例えば
・設定した温度、湿度が上回ったり、下回ったらエアコンを自動でつける。(ペットなどいる場合は特に便利)
・暗くなったら自動的にカーテンを閉める、照明をつける。(不在時の防犯の意味でも効果あり)
・家人が全員出かけていなくなったら、照明やテレビなどの電源を切る(節電)
・子供が家に帰ってきたら子供のスマホから親のスマホに自動的に帰宅を知らせるショートメッセージを飛ばす。
・子供が鍵をなくして入れなくても遠隔操作で鍵を開けてあげられる。
(対応のスマートロックを取り付けた場合)
等々挙げればキリがないくらい色々なことができます。
我が家はまだまだこれからなのですが、現在私が設定している機能で最も気に入っているのは、「スマホのGPS機能で自分が家の300m以内に入ると自動的に自室のエアコンがつく」というものです。帰宅するとエアコンがしっかり点いており、暑がりな私は非常に重宝しています。
<スマートホームと思い描く未来>
ここに一度に紹介できないのが口惜しいのですが、前述の様に様々な組み合わせで工夫次第でどんどん便利にすることができます。
家電メーカーや住宅販売関連の会社、また周辺機器のメーカーも追随していくことでもっともっと今までは考えられなかったような生活になっていくはずです。
今発表されている様々な別分野の技術が融合し、実を結ぶ未来を楽しみにしているところです。
IT関連の話をする時、私はよく「子供の頃に夢にみたようなことが現実になってきている」と話すことがあります。
「未来が舞台のアニメやヒーローもの」で見たまさに子供の頃に憧れたSF的な光景がそこにあります。
腕時計型の通信機で通信する → スマートウォッチ
AIと話して全ての機器をコントロール → スマートハウス
テレビ電話 → LINE、ZOOMやGooglemeets
車が一人で運転して迎えにきてくれる → 自動運転技術
子供の頃憧れ、でもフィクションだし…と思っていたことが実際現実になってきています。
この文を執筆時私は48歳ですが、この先どんどん変化していく未来を自宅でニヤニヤ試しながら、また何十年後か周りと話すとき「あのコラムを書いた時思い描いた未来は…」と語れれば良いなと… 自分が高校生の時好きだったミュージシャンの30年前のアナログレコードを聴き、時代と技術のギャップを愉しみながらやがてくる未来を思い描いています。